東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)では、東日本大震災・福島第一原子力発電所事故によって避難された方々を支援している全国各地の支援団体をネットワークで結ぶために、あらゆる情報の収集を続けています。
広域避難者支援状況マップ
このたび、東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故によって避難された方々を支援している全国の支援団体を対象にアンケート調査を実施することになりました。
みなさまの中で、避難者支援に携わっている団体のみなさまはぜひとも調査の回答にご協力いただきますようお願いいたします。また、お知り合いの団体で、避難者支援に携わっている団体がいらっしゃれば、ぜひ調査・協力についてお声がけいただきますようお願いいたします。
この調査は、広域避難者支援団体の活動状況、支援の内容、活動上の課題などを把握し、広域避難者支援に取組む支援団体へのJCNとしての支援の方向性を検討するために実施するものです。
調査票は、インターネットでの検索や関係者からのご紹介等により約数百団体の支援団体のみなさまを抽出し、メール・郵送・ファクス・手渡し等あらゆる形で配布していきます。そのため、団体によっては重複してお手元に届く可能性がありますのであらかじめご了承ください。
本調査でご回答いただいた内容のうち、個人情報については、その秘密を厳守いたします。個別の団体情報については、許諾を得られたものだけをJCNのウェブサイトにて掲載いたします。さらに、統計的に処理した集計結果は、随時ホームページに掲載予定です。
回答いただいた調査票は、平成23年3月31日(土)までに、下記のファクスまたは電子メールでお送りください。
本調査のお問い合わせは、下記の担当者が電話またはメールにて受け付けています。
株式会社ダイナックス都市環境研究所
(東日本大震災支援全国ネットワーク協力団体)
広域避難者支援担当 津賀(つが)/橋本(はしもと)
Tel. 03-3580-8221(平日10:00-18:00)
Mail: kengai-hinan@kouikinet.jp
ちょうど1年前、2011年3月11日14時46分18秒、宮城県牡鹿半島沖の海底を震源地として東北・関東地方を襲った大災害は1000年に一度と言われる経験したことのない大惨事となりました。M9.0を記録し、岩手県沖から茨城県沖まで南北およそ500キロメートル東西約200キロメートルに及ぶ震源地は広範囲に及んでおり、観測史上最大規模とも言われています。続いて、大津波が発生し、壊滅的な被害を受けました。亡くなられた方は1万5848人、行方不明者3305人(2月10日現在)であり、家屋等の建築物の全壊、半壊あわせて37万戸にも及びました。更に深刻かつ、複雑な課題を私たちに突き付けましたのは、東京電力福島第一原子力発電所の大量の放射線物質の遺漏を伴う重大な原子力事故です。福島県民をはじめとする周辺の住民は、長期にわたる避難を今なお強いられています。2万3600ヘクタールの農地を奪われ、2万2000隻に及ぶ漁船を失いました。家族を失い、住む家を失い、仕事を失い、そしてコミュニティの中に長い年月をかけて培ってきた人と人との絆が断ち切られて孤立間を深めている人もいます。
かつて経験したことのない自然災害によるこうした現実に直面し、私たちボランティア団体、NPO・NGO、企業等の有志は「東日本大震災支援全国ネットワーク」を昨年3月30日に立ち上げ、現在700団体を超える参加により活動を重ねてきました。政府や自治体は生命、ライフラインの復旧・復興活動を中心とするならば、私たちは現地で暮らす人々のくらし・生活に寄り添い、哀しみや絶望、言葉にならない無念さを少しでも分けていただいて、人と人との関わりの中で小さな支え合いの輪を創り、支え合って学びあって、つながり合って参りたいと念じ、今日まで出来る限りの支援をさせていただきたいと活動を継続して参りました。
発災当初の活動から現時点の活動はその内容が異なって来ております。私たちはそれぞれの地域の特性をしっかりと学ばせていただきながら、小さな出会いの工夫を積み重ねたいと願って活動して参りました。
災害から1年を経過してもなかなか先に見通しが立たないもどかしさがあります。そうした中で、仕事が見つからない、住む場所が定まらない現実を抱えながら、みんなで「一人ぼっちをなくそうよ」と支え合い、ほんの少しでも「生きてきてよかった」と希望を持って生きる生活を思い描ける出会いをいろいろな知恵や工夫を重ねながら、微力ではありますが活動を継続させていただきたいと決意を新たにしております。阪神・淡路大震災以来培ってきた災害支援のボランティア活動を継続してきた仲間、新たに災害支援に加わったボランティア団体等が集い、それぞれの団体の特色を生かし、共に手をたずさえて、力の限り皆さんのもとに支援を届けさせていただきたいと願っております。
国民の皆様より、活動を支える物心両面からの支援により活動を支えていただいたことも大きな力になりました。また、海外各国の支援団体により、力強い物心両面の支援をいただき、現地を支え、私たちの活動を応援していただいたことを私たちは深く心に刻んでおります。どんなに大きな勇気と励ましとなったか言葉に言い尽くせぬ思いです。心から感謝いたします。
私たちはこうした支援を心に刻み、私たち市民が共に手をたずさえて「希望の持てる地域社会」を創って参りたいと念じております。一人でも多くの方の笑顔に出会えるように頑張ってまいります。
私たちの活動を受け入れて下さった被災地の皆様に心からお礼を申し上げますと共に、これからもどうかよろしくお願い申し上げます。
3月6日(火)、午後1時~5時、大槌町役場 中央公民館(上閉伊郡大槌町小鎚第32地割126)にて、「第3回 東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)現地会議 in 岩手」を実施しました。当日は170名様にご参加いただきました。ありがとうございました。
テーマ1「学ぶ」
いわて連携復興センター代表理事・鹿野氏の進行で「震災を機に設立された団体」の報告がありました。おらが大槌夢広場代表・阿部氏より、昨年8月に地元有志が集い、おらが大槌夢広場創造委員会を立ち上げた。復興のあり方について「俺たちの特色は何だ?」と協議を重ね、「被災地が資源だ」と気づいた。最初はそれを言ってもいいのかと迷ったが、すべてなくした今の現実を受け止め、何時間もかけて駆けつけてくれた多くのボランティアさんに対しての恩返しの意味も込めて、大槌の良さを知らせたいと考えた。まずは食文化を伝える「復興食堂」を11月にオープン。紆余曲折したが、わずか1週間で形にできたことから、少し自信がついた。今後はツーリズムや宿泊できる場づくりなど、夢は膨らんでいる。宮古災害復興支援活動チームM.A.D代表・千葉氏より、宮古市災害ボラセンで活動した地元の若者7名が「自分たちの街は自分たちの手で復興させてやる」と熱い思いで集結した。市社協と連携し、在宅被災者を全戸訪問、その傾聴から「街灯の灯りがなく気が落ち込む」という生の声に呼応し、PiKA PiKA Miyako Projectと称した光の映像を住民と製作したり、若者と子どもを重要課題にして様々な活動を創出している。SAVE TAKATA現地責任者の岡本氏より、首都圏の20~30代の地元出身者が連絡を取り合い支援活動を開始した。IT関連の出身者も多く、HPは8カ国語に翻訳されるなど内容も充実。企業と連携して「ITスキル講習会」を開催するなど、外部支援者の「何かしたい」という要望を聞いてプロジェクトを企画して、被災者との橋渡し役を担っている。陸前高田(三陸沿岸部は同じだが)は若者がいかに戻ってくるかか課題。それにはいかに魅力ある街にするかが問われている。積極的に復興まちづくりに関わっていきたいと。進行の鹿野氏より、今後のキーワードは「地元」。地域同士がさらに連携し、外部支援者ともうまくつながりながら、復興に向かっていきたいと閉められました。
テーマ2「知る」
中央共同募金会・田中氏、復興庁岩手復興局・渡部氏、岩手県地域福祉課・小田原氏より、それぞれの関連する情報提供をいただきました。また日本経団連事業サービス・長沢氏より、今回の震災で企業による支援の全体概要の説明に加え、「今後も支援したいと思っている企業はたくさんある。ぜひ有意義な交流を!」と呼び掛けられました。実は会場には企業のCSR担当者など約30名が「社会貢献実践講座」の一環でご参加いただいていました(先日の宮城と福島会議でも同様)。引き続きのテーマ3では、企業とNPO等との新たな出会いがあり、互いが熱心に意見を交わしていました。
今回で3回目となった現地会議ですが、「地元の底力」が一歩ずつ、そして着実に形になってきたことを頼もしく感じました。あの日から間もなく1年。しかしまだ1年です。支援する側も地元が何を求めているかをしっかりとらえながら、押したり引いたり、様々智恵を絞り、工夫して復興ひとづくり・まちづくりを応援し続けましょう。
【JCN 現地会議 in 岩手】Ustreamアーカイブ
テーマ1 http://www.ustream.tv/recorded/20915119
テーマ2 http://www.ustream.tv/recorded/20915939
テーマ3 http://www.ustream.tv/recorded/20916653
【当日配布資料】(PDF形式:14.7MB)
【速記録】※現在準備中です。
【補足資料】経団連「東日本大震災における経済界の被災者・被災地支援活動に関する報告書」
日時:2011年3月6日(火)13:00-17:30
会場:大槌町役場 中央公民館 3階 大会議室(上閉伊郡大槌町小鎚第32地割126)
主催:東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)
共催:NPO法人いわて連携復興センター
協力:NPO法人 日本ファシリテーション協会 / NPO法人 アワープラネット・ティービー
配信提供:NPO法人 アワープラネット・ティービー
2月24日(水)、午後1時30分~4時30分、郡山市総合福祉センター(郡山市朝日一丁目29番9号)にて、「第3回 東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)現地会議 in 福島」を実施しました。当日は140名様にご参加いただきました。ありがとうございました。
テーマ1「学ぶ」
黒澤氏(うつくしまNPOネットワーク)の進行で登壇者として4名の方をお呼びし、各々から次のようなコメントをいただきました。
・大熊町自閉症児親の会「スマイル」代表・栃本氏より、震災以降、子どもたちが突然泣き出したり、声が出せなくなったりしている現実の課題と向き合っている。団体の存在意義がますます大きくなっている。昨年8月に広島へ皆で行き、はじめて子どもたちが「笑った」。しかし福島での生活は、仮設など狭くなった家での「家族」やバラバラになった「コミュニティ」の中で話し合う「場」が必要。皆が本当の笑顔を取り戻すためにまだまだ時間が必要。応援をお願いしたい。
・土湯温泉協会事務局長・池田氏より、人口450人・高齢化率45.3%の小さな町。旅館16軒中、すでに2軒が廃業、1軒が長期休業。ただしいずれも大手で、旅館全体としての収容は半減した。お客さんは7割程度戻ったが、特に県外からのバスが激減している。日帰りでも気軽に利用していただいたり、ネットで放射線量を公表して安全をPRしたり、再生可能エネルギーへの転換策を模索したりするなど、色々と知恵を出してて奮闘中。風評被害は今後どれだけ続くかもわからない。本当に厳しい。
・浪江町商工会前青年部長・阿久津氏より、B級グルメ「なみえ焼きそば」の取り組みが紹介された。ルーツは震災前に交流人口の拡大を願ったまちおこしの一環。バラバラになってしまった町民を元気づけたいと、ご自身が避難されている秋田ほか、全国に出向いてそばを宣伝している。町民からは「勇気づけられる」と言われる一方で、肝心の交流の場にも出てこられない人も。「誰かが直接出向いて本人と話し、一緒に考えて後押ししてあげることが大事」。焼きそばで起業したいという人があれば応援したい。
・福島大学行政政策学類・今井教授より、「消費」とは、たとえば浪江町とは関係なく焼きそばが居酒屋で売られたりして、復興支援とうたった部外者による金儲け=消費はいかがなものかということ。消費させない、風化させないために、とことん「福島」に向き合う覚悟。いかに福島の家族が分断されているかがアンケートでわかった(詳細は2月16日付朝日新聞)。「福島大学」だからできる「福島復興学」を東京で打って出る。しかしこの手のソフト事業には資金がつかない。協力してほしい。
テーマ2「知る」
テーマ2では、堀氏(復興庁企画官)より、2月10日に設置された復興庁の体制の説明を、城氏(中央共同募金会)より、災害ボランティア・NPOサポート募金の変更のご案内を、石井氏(福島県 県外避難者支援チーム)より県外避難者の状況と県の取り組みについて、ご説明いただきました。また、JCN代表世話人の栗田より、除染ボランティアを考えるとりくみについて経緯の説明を行いました。
テーマ3は「つながる」として、上記登壇者を中心に5つの島に分かれて、さらに詳しい説明を受けたり、参加者間で意見交換し合いました。
震災からまもなく1年。こうした山積する課題をよそに「復興」とか「がんばろう」いう言葉だけが独り歩きするようではいけません。今必要なのは、具体的な応援なのだと改めて痛感しました。
【JCN 現地会議 in 福島】Ustreamアーカイブ
テーマ1(その1)http://www.ustream.tv/recorded/20656040
テーマ1(その2)http://www.ustream.tv/recorded/20656936
テーマ2(その1)http://www.ustream.tv/recorded/20657247
テーマ2(その2)http://www.ustream.tv/recorded/20656040
テーマ3(その1)http://www.ustream.tv/recorded/20657615
テーマ3(その2)http://www.ustream.tv/recorded/20657727
【当日配布資料】(PDF形式:9.8MB)
【速記録】※現在準備中です。
日時:2011年2月24日(金)13:30-16:30
会場:郡山市総合福祉センター 集会室(郡山市朝日一丁目29番9号)
主催:東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)
共催:ふくしま被災者支援ネットワーク(絆ネット)
(事務局:NPO法人 うつくしまNPOネットワーク)
協力:NPO法人 日本ファシリテーション協会 / NPO法人 アワープラネット・ティービー
配信提供:NPO法人 アワープラネット・ティービー
※登壇者情報を更新しました。
※申込フォームからお申込みください。
http://kouikinet.jp/ej_meeting3/
※画像をクリックするとチラシ(PDF形式:224KB)をダウンロードできます。
「第3回 東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)現地会議 in 岩手」のご案内
東日本大震災支援全国ネットワークでは、3月6日に「東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)現地会議 in 岩手」を開催いたします。つきましては、現地支援関係者の皆様、JCN参加団体(会員・協力団体)、関係機関の方はぜひご参加くださいますようご案内いたします。
■趣旨
東日本大震災が発生して11ヶ月余が経過しました。現在、東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)は700団体余が参加する日本最大の支援団体ネットワークとなりました。
「JCN現地会議」は、岩手県において過去2回実施しています。第3回にあたる本会は、大槌町を開催場所に選び、震災後に設立された県内の支援団体のみなさんが、長期的に支援活動を続けるための、各種団体(既存団体、中間支援組織、企業、JCN、行政等)との連携のあり方・方策などを、参加者みなさんで情報共有できる場をつくります。また今回も、いわて連携復興センターと協働して開催いたします。
■目的
現地の活動団体のこれからに向けて、より具体的な連携強化と情報共有の機会とする。
■ご参加いただきたい方々
JCN参加団体、ほか現地支援関係者、関係機関 等(150名程度)
■開催日時・場所
日時:平成24年3月6日(火) 13:00~17:00(4時間)
場所:大槌町役場 中央公民館 3階 大会議室
(岩手県上閉伊郡大槌町小鎚第32地割126)
(釜石駅から、岩手県交通 広域路線バス「中央公民館入口」バス停下車 徒歩5分)
■内容(登壇者詳細など随時更新します。)
【テーマ1】「学ぶ」
震災を機に設立された団体が抱える課題を共有する。
コーディネータ: 鹿野 順一 氏 (NPO法人 いわて連携復興センター 代表理事)
登壇者 阿部 敬一 氏 (一般社団法人 おらが大槌夢広場 代表)
千葉 智広 氏 (宮古災害復興支援活動チーム M.A.D 代表)
岡本 翔馬 氏 (一般社団法人 SAVE TAKATA 現地責任者)
【テーマ2】「知る」
政府担当者ほか、関係機関から情報提供
進行:田尻 佳史 氏(認定NPO法人 日本NPOセンター 常務理事・事務局長)
登壇者 社会福祉法人 中央共同募金会(予定)
復興庁(予定)
小田原 照雄 氏(岩手県 保健福祉部 地域福祉課 総括課長)
長沢 恵美子 氏(一般社団法人 日本経団連事業サービス 総合企画・事業支援室長)
【テーマ3】「つながる」
テーマ1・2の登壇者を車座で囲んで。
顔の見える関係づくり、具体的な連携のきっかけをつくる。
ファシリテーター:鈴木 まり子氏(NPO法人 日本ファシリテーション協会)
※当日会議後に懇親会(別会場:会費2000円)を予定しています。
参加希望の方はお申込みフォームの項目で「希望する」を選択してください。
(アルコール類は出ません)
■主催 東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)
共催 NPO法人 いわて連携復興センター
協力 NPO法人 日本ファシリテーション協会
NPO法人 アワープラネット・ティービー
■備考
※当日マスコミ各社による取材があります。
※会場にお越しの際はなるべく公共交通機関(路線バス・タクシー等)をご利用ください。
※お車でご来場される場合は、なるべく乗り合わせてお越しください。駐車場所の確保が困難となる場合もあります。
※会議の模様は動画配信サイトUSTREAMにて配信予定です。