第4回ケース検討会議in岩手を開催しました!
こんにちは!岩手の中野です。
定期的に開催しているケース検討会議in岩手ですが、今回で今年度4回を数えます。今回のテーマは「恒久住宅移行期の諸問題の実際」と「対応するNPO等担い手の強化」でした。
過去の震災事例からさまざまな反省がもたらされ、仮設住宅から恒久住宅への移行期において気を付けなければいけないポイントが整理されています。しかし、その状況は市町村さらには団地ごとに異なり、個別に対応策を検討しなければいけません。まずは各地の状況・実際のところを様々な担い手の視点から整理するということを行いました。
すでに入居が始まっている災害公営住宅での反省を整理し、そのポイントをさまざまなセクターで共有し、今後入居が行われる災害公営住宅では同じ過ちを犯さぬよう、しっかりと話し合う場の必要性が語られました。そうした場づくりへ向けて今後展開していきたいと思います。
文責/中野圭
第10回現地会議in宮城を気仙沼で開催しました。
皆さん、こんにちは。
JCN宮城担当/地域駐在員統括(引継ぎ中)の池座です。
この度、10月29日(水)に宮城県気仙沼市の市役所ビルにて第10回現地会議in宮城「恒久住宅移行期のコミュニティ形成支援を考える」を開催しました。
東北の被災地域では、震災から3年8か月が経過し、人々の暮らしは仮設住宅(みなし仮設等も含む)を中心としたものから災害公営住宅や防災集団移転先などへの恒久的な住居に徐々に移ろうとしています。住民の暮らしの変遷にあわせて住民を支援する行政・社協・NPO・NGO・企業・ボランティアなどの支援ニーズ・体制にも変化があらわれてきています。
- 避難住民が仮設住宅から各地域に分散していき、
誰がどこに行ったのかが、行政以外分からなくなってしまう! - これからは仮設住宅だけでなく、災害公営住宅も、
地域で自力再建した住民も、みまもっていく必要がある! - マンション構造の都市型居住空間に移転していくことで、
住民の暮らしの様子は、まったく見えなくなってしまう! - 見守りや福祉的な支援以外にも、
高齢化や人口流出が進む中、地域を元気にしなくてはいけない!
など、支援のあり方も広範囲に、分散的に、専門的に、多様になってきており様々な得意分野を持つ支援関係者・機関がつながり合い、協力し合う必要がこれまで以上に出てきています。
そこで、今回の現地会議では、宮城県北の多様なセクター(社協・NPO/NGO・行政等)の支援者同士が集まり、地域にいる人や地域外から応援する人など限られた支援資源の中で、どう対話し、どう問題を共有し、どう信頼関係を築き、支援の力を最大に引き出せるかといったことを模索しました。
第1部では、仮設住宅、災害公営住宅、地域全体の復興に約20年従事してきた阪神・淡路の社会福祉協議会とNPOの関係者をお招きし"成功事例ではなく" とくに「失敗談や教訓」を中心にお話頂きました。
第2部では、阪神の教訓を参考にしながら、自分達が東北の現場で培った経験をもとに南三陸町、石巻市、東松島市の社協さん、NPOの皆さんにもご参加いただき約2時間のグループワークを実施し「これまでやってきた良い取り組み・よいきざし」「抱えている課題」「これから必要なこと」を話し合いました。
第3部では、東北を代表し、気仙沼の社会福祉協議会・NPO・NGOや行政が実際にどういった経緯でこれまでどう関係性を築き上げてきたか、そしてこれからのフェーズにどう対応していけるかをお話頂き、阪神・淡路からのご登壇者である元川西市社会福祉協議会/宮城県サポートセンター支援事務所アドバイザーの浜上さんとNPOよろず相談室の牧さんにアドバイスをもらいました。当日は、議論を深めるためにクローズド型の会議とし、計70名33団体の関係者が集まり活発な議論が繰り広げられました。
詳しくは、映像およびテキスト記録(グループワークの各テーブルごとのメモ含む)をご参照ください。
(写真:素敵な締めのご挨拶を頂いたボランティアステーションin気仙沼の代表、菊田 忠衞 氏)
最後に、今回の会議の企画・準備に6回以上の準備会を一緒に進めてくれました気仙沼市社会福祉協議会様、気仙沼NPO/NGO連絡会様、社協さんとの調整や会議企画に幾度となく現場に足を運んで頂きました災害ボランティア活動支援プロジェクト会議(支援P)様、宮城県社会福祉協議会様、様々な事前のアドバイスと当日のファシリテーソン等でご協力頂きました宮城県サポートセンター支援事務所様、みやぎ連携復興センター様、当日のグループワークの設計と実施でご協力頂きました日本ファシリテーション協会様、Ustream映像の発信でいつもご協力頂いているメディアージ様、会場のご提供と会の企画・当日のグループワーク参加でご協力頂きました気仙沼市様、いつも民間の動きを理解し制度につなげて頂くなどご尽力頂いている宮城県様、復興庁宮城復興局様に心より感謝申し上げます。
住民にとっての本格的な復興は心身ともにこれからだと言われています。これまで東北に関わってこられた団体・企業・個人の方々には頑張っている地元団体を今後とも是非支えて頂きたいと願います。具体的に何ができるか?などについてはお気軽に我々にご相談くださいませ。
文責/池座
JCN REPORT VOL.1が発行されました。
皆さま
お世話になっております。JCNの池座です。
さて、10月にJCN REPORT VOL.1が発行されました。これは、世間では収束してきていると思われている「岩手・宮城・福島のいま」を「可視化」し、「風化防止」につなげると共に、企業、助成団体、行政、メディア等の(支援)事業と被災地域の「ニーズを繋ぐ」ことを目的としています。
ターゲットとしては、JCNに参加されている団体様や企業、メディア各社、被災地で活動する団体(行政、社協、NPO等)で、規模としては、2000部(紙媒体)です。
WEBでもPDF版を一般公開しています。
・A4分割版(PDF形式:2.3MB・一般印刷機出力向き)
・A3見開き版(PDF形式:2.3MB)
内容としましては、被災地駐在員が日々、被災地域の支援組織、住民と接する中で重要だと思われるテーマ、課題を抽出し、現場組織のインタビュー記事を含め、
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概況として何が起こっているのか?
課題はまだあるのか?
県外からどの様な応援ができるのか?
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という構成になっております。
今号は「恒久住宅移行期のコミュニティ形成」をテーマとし、次号は「困窮者支援」といったテーマで、今年度(3月まで)は合計3号までを発行する予定となっております。次号は12月発行の予定です。
ご一読いただき、「●●で応援をしたい」という気持ちがわいてきた方は、ぜひ被災地担当者へご連絡ください。
文責/池座
【お寄せください】「第6回 関係省庁定期協議」に向けた要望を募集しています。
事務局の岡坂です。
(この記事は長いです。先にお断りしておきます。)
先日、復興庁で第5回の省庁定期協議を実施しました。その後、この会の窓口を担っていただいている、NPO法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会(シーズ)さんとお話しし、次回は年明けの1月を目処に開催を調整しようということになりました。というわけで、次回第6回の定期協議にむけて要望を募集します。
こういった要望、例えば新規の予算要望などあらたな手当てが必要な要望は概算要求「前」にします。第4回の定期協議は7月に開催しました。これは概算要求「前」です。第5回は概算要求「後」の10月に開催しました。
さて、今回は1月です。「来年度予算が決まったあとに話したってもう無駄じゃないの?」と思うかもしれませんが、そうでもありません。今回は予算を決めたあとはそれにともなう事業や制度の運用について、要望や質問を受け付けます。
この時期に普段活動の中で感じている施策や制度がからんだ問題をきちんと省庁の担当者に説明しておく必要があります。予算が執行される前に「ここでこういう事実がある(ので何か手立てはないか?)」とお伝えするのです。もちろん前回までの省庁からの回答への質問や要望も受け付けます。新規の予算要望も受け付けますが、季節外れですのであまり効果はないと思います。
「省庁の担当者」というとハードルが高く感じるかもしれません。でも省庁の担当者は意外に話を聞いてくれます。一緒に考えてくれる時もあります。それに民間の支援活動の実態に直接触れる機会は、彼らにとってもすごく貴重なんです。
ここは遠慮せず、ぜひ「生の声」をみなさんの言葉で各省に伝えてみましょう。(でも、日々活動している僕らがそうであるように、省庁で仕事をしている彼らも実に忙しいです。貴重な時間をお互いさいて開催する場ですので、最低限のルールときちんとした内容で、ちゃんと確実にお伝えしましょう。)
締切は12月1日の月曜日17時です。お待ちしています。提出前のお問い合わせ大歓迎です。
以下募集要項です。
文責/岡坂 建
第6回 関係省庁定期協議への要望・質問の募集要項
1.応募要件
JCNの参加団体であること
2.応募締切
2014年12月1日(月)17:00必着
3.応募方法
下記のファイルをダウンロードしていただき、必要事項を入力したのち、以下の要領でメールに添付してご提出ください。
(1)ダウンロードどちらもZIP形式です。解凍してご利用ください
関係省庁への要望書 | yobo.zip |
---|---|
関係省庁への質問書 | shitsumon.zip |
以下の要領でメールにてお送りください。
件名 | 要望書の提出(質問書の場合は「質問書の提出」) |
---|---|
本文 |
|
添付ファイル | 要望書はファイル名を「要望書_■■.docx」に、質問書はファイル名を「質問書_■■.docx」に変更して添付してください。 ※■の部分を団体名に変更してください。 |
提出先アドレス | map@jpn-civil.net |
4.お問合先
東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)事務局(担当:岡坂)
https://www.jpn-civil.net/2014/contact/office/
当ネットワークの名称を使った詐欺にご注意ください。
最近、生活相談センターなどを装い、当ネットワークの名称を出して個人情報に関する詐欺と思われる電話を受けたとの情報が寄せられています。
弊事務局は、弊事務局以外の団体等からの個人情報に関する連絡は行っておりません。また、参加団体さまの連絡先情報につきましては、団体さまご自身が公開されている以外の連絡先情報を第三者に提供もしくは漏えいした事実はありません。また他団体や企業等からの個人情報が弊事務局に提供されたもしくは漏洩した事実もありません。また弊事務局が復興庁の事業を請け負っている団体との説明もあるようですが、そのような事実もありません。
もし、JCNの名称を出し、身に覚えのない金銭の振り込みなどの勧誘を受けた場合は、十分ご注意いただき、最寄りの警察署にご相談ください。
詐欺の手口はさまざまです。勧誘等により金銭を振り込んだあと、相手との連絡が取れなくなり、金銭を取り戻すことができなくなるケースがほとんどです。これらの不正勧誘等の詐欺にあわないよう、十分ご注意ください。
なお、当ネットワークの事務局がご連絡する際は、原則、お問い合せ先の電話番号となります。
2014年11月11日
東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)事務局
【よせられた事例:2014年11月13日追記】
漏洩した被害者の個人情報を取り替えることで削除できるともちかけ、登録番号などを伝えて仲介したのち、取り替えた相手が買い物をしたことが商品取引法違反になるためその処理に費用がかかるとだまし、多額の振込を強要するもの。4人から2日間にわたり代わる代わる電話があり、被害者を混乱させ、銀行口座の名称・支店・残高、クレジットカードや生命保険の会社名を聞き取る。
【レポート】高校生のまちづくりを応援する~宮古を盛り上げる若手のチカラ~
訪問先:ユースみやっこベース
訪問日:2014年9月12日
取材者:中野圭
こんにちは、岩手の中野です!
今回は岩手県宮古市で活動するユースみやっこベースの早川さんにお話を伺いました。
---- Q.取り組んでいる地域課題は?
震災後にボランティア活動を通して宮古市にきた。社協のボランティアセンターにスタッフとしており、市内の高校生や大学生のボランティアサークルのメンバーと知り合った。どうしても限られた生徒が一生懸命で、他の生徒はなかなか動かない。多くのこどもたちに地域復興にかかわる活動をしてほしいという思いを高校生から聞いた。
ボランティアの数も時間が経って減っている。まちにすむ人々の意識もそうかもしれない。これから震災を知らない世代も出てくる。そしてボランティアは何も震災対応だけではない。社協の機能の中にはこどもや高校生を対象としたボランティアセンターという部分が弱いので、みやっこベースで担えるところもあると思う。また、ボランティアということだけではなく「このまちのために何かしたい」という高校生や若者の声にこたえる場所や機能が必要だと感じている。
---- Q.どのような取り組みをされているのですか?
震災以降まず高校生サミットというものを開催した。まずは市内の高校生がどのような思いを持って、どのような活動をしているのかを共有するところからはじめてきた。そのような場が、高校生の意見やアイディアを積極的に出し合い、抽出し、それを実現可能なものに反映させていくという取り組みになっている。現在では宮古市内全5校すべての高校から参加をいただいている。
震災以降まず高校生サミットというものを開催した。まずは市内の高校生がどのような思いを持って、どのような活動をしているのかを共有するところからはじめてきた。そのような場が、高校生の意見やアイディアを積極的に出し合い、抽出し、それを実現可能なものに反映させていくという取り組みになっている。現在では宮古市内全5校すべての高校から参加をいただいている。
高校生がまちを思い、まちづくりに取り組むことで、震災以前から課題視されている若手人材の流出というテーマにも効果を生むと感じる。まずは自分のまちをしっかり知る必要がある。それができれば、一度宮古を離れてもまた戻ってくるということがしっかりと選択肢に位置づけられる。
---- Q.困っていることはありますか?
宮古市内の高校生を企業にインターンに行かせたい。リアルな仕事の場を理解するとともに、都市部であれば、宮古にはない環境や働き方の違いを学び刺激を受けることができる。宮古市内であれば、市内の企業がどのような仕事をしているのか、そしてどのような役割を担っているのかを学ぶことができる。高校を卒業すると大学進学で市外にいく子が多い。外の環境や、宮古市の魅力を知ってから外に出て行ってほしい。
---- Q.復興を応援してくれる人達にお願いしたいこと、伝えたいことはありますか?
震災を知らない世代になってもこのようなまちづくりの活動が続いていくまちになればいいと思う。他との交流がうむ効果は本当に大きい。もっと交流させてあげられるようにしたい。企業インターンを含めぜひ今後お願いしていきたいと思う。
団体のロゴはサーモンピンク。一度大海に出て、またこのまちに戻ってくるようにという思いをこめた。自分のやりたいことがこのまちにある、そういう状況になればと思う。
<了>
【関連情報】
(URL)http://miyakkobase.jimdo.com/
【問い合わせ先】
この記事への問い合わせは、JCNまで。お問合せ
「Walk with 東北」プロジェクトリンクバナー
【「Walk with 東北」プロジェクト】では、少しでも多くの方にこの取り組みを知っていただくため、プロジェクトサイトへのリンクバナーの配布をおこなっています。プロジェクトの趣旨にご賛同いただいた方であれば、どなたでもご使用いただけます。ぜひ皆様のホームページやブログに貼り付けていただき、周知活動にご協力ください。みんなの手で、震災を忘れない気持ちをあらわしましょう!
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<a href="http://walkwithtohoku.jp/" target="_blank"><img src="https://www.jpn-civil.net/2014/blog/walkwithtohoku219-59.jpg" width="219" height="59" alt="Walk with 東北 - 震災を忘れない気持ちをあらわすプロジェクト" style="border: 1px solid gray; margin: 20px ;" /></a>