こんにちは。広域避難者支援担当の津賀です。
JCNの参加団体の中には、東日本大震災での経験を他の地域にも役立てよう、もしくは支援してもらった恩返しをしようと活動されている団体もあるのではないでしょうか。酷暑の中のご支援、本当にお疲れ様です。
これまでも何度となくご紹介していますが、広域避難者の当事者グループや支援団体が各地で継続的に活動しています。先日の大阪北部地震では、京都・大阪の団体が地震直後からつながっている避難者の安否確認をされたたそうです。誰に言われたわけでもなく、あの人は大丈夫だろうか。と連絡されたとのこと。
先の西日本水害でも同様に、岡山・広島・愛媛の当事者団体は、すぐさまにつながっている避難者の安否確認をされたそうです。さらに、岡山の当事者グループ「ほっと岡山」は倉敷・真備の避難所支援などにも取り組まれています。ほっと岡山の事務所に集まった物資・衣類を、性別・大きさ別に整理するのに避難者にお手伝いを呼びかけたところ、すぐさま人が集まり、分別し、箱詰めされたそうです。
ひろしま避難難者の会「アスチカ」の代表・三浦さんは、広島市安芸区に設置された災害ボランティアセンターの運営をお手伝いされているとのこと。地元でつながっているママさんたちとローテーションを組んで、対応されているとか。ちなみに、広島土砂災害のときにも「少しでもできることを」と、事務所を支援団体に開放し、活用してもらったそうです。
愛媛の当事者団体「えひめ311」は、今年度災害支援のネットワークづくりに取り組もうとしていた矢先に県内で大きな被害が出たことから、県社協や地元の団体、愛媛県庁などと連携しながら、情報共有の機会をつくったりしているそうです。
ほかにも広域避難者支援に取り組んでいる団体が、避難先が被災して支援に関わっているでしょう。当事者同士の支え合い、という枠を超えて、次の災害につながり、新たに活動が広がっています。市民団体・NPOのしなやかなチカラなんだと感じました。
写真は、広域避難者支援のヒアリング移動中に撮影した呉の様子
みなさま、こんにちは。
JCNの橋本です。
本日8月4日も、気温は体温以上に感じています。
気象庁の発表によると7月の豪雨と猛暑は30年に一度以下の頻度でしか発生しない「異常気象」との見解が示されました。
そして、まだまだ暑い日が続くようです。西日本豪雨災害の被災地にて支援活動をされている方も多くおられると思いますが、くれぐれも熱中症にはご注意下さい。
「環境省熱中症予防情報サイト」(http://www.wbgt.env.go.jp/ )
本日は、現在、最終段階にきているJCNの検証について少し。
2011年3月11日の東日本大震災発生以降、30日に設立総会が開かれて、本日までJCNは活動しています。
そんなJCNの活動を検証するため、JCNでは外部有識者による検証委員会を立ち上げ、設立から2016年までの活動について検証を行っています。
膨大な資料と関係者へのヒアリング、寄稿などを整理しまとめ、今夏の間には報告書という形になるところまできました。
ご協力いただいたみなさま、事務局で作業してくださった各担当、ありがとうございます。
設立準備の段階から関わらせていただいて今日に至るわけですが、上がってきた原稿をチェックしていると、なんとも言えない気持ちになります。
「手探りでいろんなことをしてきて、これからも続けるのですがきっともっと違う選択があって、違う結果があったかもしれない」ということに改めて気付かされています。
いろいろな人が期待をしてくださったのに応えられていないことは自覚しているのですが改めて、「もっと出来たな」と思ったりします。
現在進行系ですから、この検証は、中間報告みたいなものです。
これまでやってきたことを眺めながら、落ち込むわけではなく、これからも頑張ろうと思った次第です。
検証の報告書は完成したら公開しますので、またみなさんのご意見をお聞かせ下さい。
7月20日(金)、陸前高田市にて「第2回現地会議in東北-全国を巻き込む、担い手をはぐくむ―」を開催致しました。
当日は、当日は岩手・宮城・福島で活動する方々を中心に25団体39名のご参加をいただきました。
これまで現地会議は、被災地・被災者を支援している団体間の連携を促し、
支援活動を続けるうえで抱える問題や課題を共に考える場として、岩手県・宮城県・福島県にて定期的に開催しています。
今回の第2回現地会議in東北では、地域にある「課題」と「解決策」、そしてそれを担うべき「人物像」について広域で考え、地域内外からの「多様な関わり方」について整理及び可視化し、広く発信・提案していくための機会としました。
当日は、
第1部:基調講演「『関わり方を提案していく』ということ」
岡本翔馬 氏(認定NPO法人桜ライン311 代表理事)
第2部:事例報告「私が伝えたい『担い手と関わり方』」
【岩手県】
鈴木悠太 氏(NPO法人クチェカ 事務局長)
戸塚絵梨子 氏(株式会社パソナ東北創生 代表取締役)
【宮城県】
石井優太 氏(公益財団法人共生地域創造財団 事務局長)
小野寺真希 氏(合同会社moyai コミュニティデザイナー / 気仙沼まち大学運営協議会 地域おこし協力隊)
【福島県】
青木淑子 氏(NPO法人富岡町3・11を語る会 代表)
中鉢博之 氏(NPO法人ビーンズふくしま 常務理事・事務局長)
第3部:グループワーク「全国を巻き込む、担い手をはぐくむ」
の3部構成に加え、西日本豪雨災害について、現状とこれからを「知る」時間を設けました。
基調講演では、桜ラインの考える担い手とはどういう人たちか、多様な資源を巻き込むためにしている関わり方の提案について、そして実際に巻き込む方法について、お話しして頂きました。
事例報告では、各地域で活動している中で感じている「課題」と解決するために必要な担い手、地域外へ提案したい「関わり方」についてお話を頂きました。
「担い手」についての捉え方も様々で、活動分野によって全国に求める関わり方も異なることが特徴的であったと感じています。
西日本豪雨災害については、
・全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)
・いわてNPO災害支援ネットワーク(INDS)
からの現状報告とこれからについてお話しがありました。
府県をまたぐ広域な被害であり、地域間での支援のムラが出てくることも課題として出されました。
東日本大震災や台風10号被害等での経験を西日本でも活かせるように、
岩手、宮城、福島から出来る西日本への支援のカタチを考えていきたいと思っています。
グループワークにおいても様々な意見が出されました。
より多くの人に伝えていくためにも、改めて、地域団体への訪問(ヒアリング)を重ね、現地会議in東京などにつなげていきたいと思っております。
文責/いわて連携復興センター 高田