「第3回 東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)現地会議 in 福島」を実施しました。
2月24日(水)、午後1時30分~4時30分、郡山市総合福祉センター(郡山市朝日一丁目29番9号)にて、「第3回 東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)現地会議 in 福島」を実施しました。当日は140名様にご参加いただきました。ありがとうございました。
テーマ1「学ぶ」
黒澤氏(うつくしまNPOネットワーク)の進行で登壇者として4名の方をお呼びし、各々から次のようなコメントをいただきました。
・大熊町自閉症児親の会「スマイル」代表・栃本氏より、震災以降、子どもたちが突然泣き出したり、声が出せなくなったりしている現実の課題と向き合っている。団体の存在意義がますます大きくなっている。昨年8月に広島へ皆で行き、はじめて子どもたちが「笑った」。しかし福島での生活は、仮設など狭くなった家での「家族」やバラバラになった「コミュニティ」の中で話し合う「場」が必要。皆が本当の笑顔を取り戻すためにまだまだ時間が必要。応援をお願いしたい。
・土湯温泉協会事務局長・池田氏より、人口450人・高齢化率45.3%の小さな町。旅館16軒中、すでに2軒が廃業、1軒が長期休業。ただしいずれも大手で、旅館全体としての収容は半減した。お客さんは7割程度戻ったが、特に県外からのバスが激減している。日帰りでも気軽に利用していただいたり、ネットで放射線量を公表して安全をPRしたり、再生可能エネルギーへの転換策を模索したりするなど、色々と知恵を出してて奮闘中。風評被害は今後どれだけ続くかもわからない。本当に厳しい。
・浪江町商工会前青年部長・阿久津氏より、B級グルメ「なみえ焼きそば」の取り組みが紹介された。ルーツは震災前に交流人口の拡大を願ったまちおこしの一環。バラバラになってしまった町民を元気づけたいと、ご自身が避難されている秋田ほか、全国に出向いてそばを宣伝している。町民からは「勇気づけられる」と言われる一方で、肝心の交流の場にも出てこられない人も。「誰かが直接出向いて本人と話し、一緒に考えて後押ししてあげることが大事」。焼きそばで起業したいという人があれば応援したい。
・福島大学行政政策学類・今井教授より、「消費」とは、たとえば浪江町とは関係なく焼きそばが居酒屋で売られたりして、復興支援とうたった部外者による金儲け=消費はいかがなものかということ。消費させない、風化させないために、とことん「福島」に向き合う覚悟。いかに福島の家族が分断されているかがアンケートでわかった(詳細は2月16日付朝日新聞)。「福島大学」だからできる「福島復興学」を東京で打って出る。しかしこの手のソフト事業には資金がつかない。協力してほしい。
テーマ2「知る」
テーマ2では、堀氏(復興庁企画官)より、2月10日に設置された復興庁の体制の説明を、城氏(中央共同募金会)より、災害ボランティア・NPOサポート募金の変更のご案内を、石井氏(福島県 県外避難者支援チーム)より県外避難者の状況と県の取り組みについて、ご説明いただきました。また、JCN代表世話人の栗田より、除染ボランティアを考えるとりくみについて経緯の説明を行いました。
テーマ3は「つながる」として、上記登壇者を中心に5つの島に分かれて、さらに詳しい説明を受けたり、参加者間で意見交換し合いました。
震災からまもなく1年。こうした山積する課題をよそに「復興」とか「がんばろう」いう言葉だけが独り歩きするようではいけません。今必要なのは、具体的な応援なのだと改めて痛感しました。
【JCN 現地会議 in 福島】Ustreamアーカイブ
テーマ1(その1)http://www.ustream.tv/recorded/20656040
テーマ1(その2)http://www.ustream.tv/recorded/20656936
テーマ2(その1)http://www.ustream.tv/recorded/20657247
テーマ2(その2)http://www.ustream.tv/recorded/20656040
テーマ3(その1)http://www.ustream.tv/recorded/20657615
テーマ3(その2)http://www.ustream.tv/recorded/20657727
【当日配布資料】(PDF形式:9.8MB)
【速記録】※現在準備中です。
日時:2011年2月24日(金)13:30-16:30
会場:郡山市総合福祉センター 集会室(郡山市朝日一丁目29番9号)
主催:東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)
共催:ふくしま被災者支援ネットワーク(絆ネット)
(事務局:NPO法人 うつくしまNPOネットワーク)
協力:NPO法人 日本ファシリテーション協会 / NPO法人 アワープラネット・ティービー
配信提供:NPO法人 アワープラネット・ティービー
3月6日開催 「第3回 東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)現地会議 in 岩手」のご案内
※登壇者情報を更新しました。
※申込フォームからお申込みください。
http://kouikinet.jp/ej_meeting3/
※画像をクリックするとチラシ(PDF形式:224KB)をダウンロードできます。
東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)
「第3回 東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)現地会議 in 岩手」のご案内
東日本大震災支援全国ネットワークでは、3月6日に「東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)現地会議 in 岩手」を開催いたします。つきましては、現地支援関係者の皆様、JCN参加団体(会員・協力団体)、関係機関の方はぜひご参加くださいますようご案内いたします。
■趣旨
東日本大震災が発生して11ヶ月余が経過しました。現在、東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)は700団体余が参加する日本最大の支援団体ネットワークとなりました。
「JCN現地会議」は、岩手県において過去2回実施しています。第3回にあたる本会は、大槌町を開催場所に選び、震災後に設立された県内の支援団体のみなさんが、長期的に支援活動を続けるための、各種団体(既存団体、中間支援組織、企業、JCN、行政等)との連携のあり方・方策などを、参加者みなさんで情報共有できる場をつくります。また今回も、いわて連携復興センターと協働して開催いたします。
■目的
現地の活動団体のこれからに向けて、より具体的な連携強化と情報共有の機会とする。
■ご参加いただきたい方々
JCN参加団体、ほか現地支援関係者、関係機関 等(150名程度)
■開催日時・場所
日時:平成24年3月6日(火) 13:00~17:00(4時間)
場所:大槌町役場 中央公民館 3階 大会議室
(岩手県上閉伊郡大槌町小鎚第32地割126)
(釜石駅から、岩手県交通 広域路線バス「中央公民館入口」バス停下車 徒歩5分)
■内容(登壇者詳細など随時更新します。)
【テーマ1】「学ぶ」
震災を機に設立された団体が抱える課題を共有する。
コーディネータ: 鹿野 順一 氏 (NPO法人 いわて連携復興センター 代表理事)
登壇者 阿部 敬一 氏 (一般社団法人 おらが大槌夢広場 代表)
千葉 智広 氏 (宮古災害復興支援活動チーム M.A.D 代表)
岡本 翔馬 氏 (一般社団法人 SAVE TAKATA 現地責任者)
【テーマ2】「知る」
政府担当者ほか、関係機関から情報提供
進行:田尻 佳史 氏(認定NPO法人 日本NPOセンター 常務理事・事務局長)
登壇者 社会福祉法人 中央共同募金会(予定)
復興庁(予定)
小田原 照雄 氏(岩手県 保健福祉部 地域福祉課 総括課長)
長沢 恵美子 氏(一般社団法人 日本経団連事業サービス 総合企画・事業支援室長)
【テーマ3】「つながる」
テーマ1・2の登壇者を車座で囲んで。
顔の見える関係づくり、具体的な連携のきっかけをつくる。
ファシリテーター:鈴木 まり子氏(NPO法人 日本ファシリテーション協会)
※当日会議後に懇親会(別会場:会費2000円)を予定しています。
参加希望の方はお申込みフォームの項目で「希望する」を選択してください。
(アルコール類は出ません)
■主催 東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)
共催 NPO法人 いわて連携復興センター
協力 NPO法人 日本ファシリテーション協会
NPO法人 アワープラネット・ティービー
■備考
※当日マスコミ各社による取材があります。
※会場にお越しの際はなるべく公共交通機関(路線バス・タクシー等)をご利用ください。
※お車でご来場される場合は、なるべく乗り合わせてお越しください。駐車場所の確保が困難となる場合もあります。
※会議の模様は動画配信サイトUSTREAMにて配信予定です。
「除染ボランティアを考える」意見交換会を開催します
3月2日(金)に「除染ボランティアを考える」というテーマで「除染ボランティアを考える」というテーマでオープンな意見交換会を開催いたします。
この会の目的は、除染のボランティアに関して様々な意見がある中で「もしおこなうのであれば」情報開示・入手、安全管理を徹底するべきであるという前提に立ち、情報・意見交換をし「市民が考えるガイドライン」を作っていくことにあります。
関心のある方はどうぞご参加ください。
経緯・目的
福島県の自治体および市民グループが、除染のためのボランティアを募集し、全国から多くのボランティアが参加しています。それを受けて、昨年10月より種々のメーリングリスト等で「除染に関するボランティア」についての問題提起がなされてきました。そこで、ボランティアからの問い合わせやコーディネートを行う中間支援組織、NPOのネットワーク団体などが、改めて除染ボランティアの現状と課題について把握しようと環境省有志も交えながら3回にわたる勉強会を行ってきました。
また、現場に何度か足を運び、住民、自治体、除染実施団体、学者・専門家などにヒアリングを重ねてきたJANIC(国際協力NGOセンター)、JCN(東日本大震災支援全国ネットワーク)からの報告を共有し議論することにより、私たちは除染ボランティアに関する意見は福島県内外に限らず(当然のことではありますが)一つではないことを再認識しました。
「健康リスクは高い/低い」「高線量地域からは一刻も早く避難すべき」「住み続けたいと考えている人がいる/避難したい人もいる」「子どもや妊婦さんだけでも」「除染を望んでいる住民がいる/望んでいない住民もいる」「除染作業を手伝ってはいるが逃げれる人は逃げて欲しい」「除染は効果がない/場所によってはある」「莫大なお金がかかるから他のやり方を考えるべきだ」など、様々な視点・意見がある中で、「除染ボランティアが公募され、参加したいと思う人がいる」という状況は今後も続くと、私たちは考えました。
ボランティアは、リスクをとる自由も持っていますが、その判断をするための材料・情報が、現時点では十分でないという認識から、この度、「市民発のガイドライン」を作成することとなりました。3月2日の意見交換会は、「除染の現状を知り」「様々な意見を共有し合い」「手引きをつくる(準備会発足)」ことを目的としています。
「福島に寄り添う」という視点を大切に話しを進めてきましたが、福島県だけでなく、除染に関わっている地域の支援団体、市民の方々、問題に関心のある全ての方を対象としたオープンな会議です。
※ガイドライン作成時期の目安は、ボランティアによる除染作業が本格的に開始される春に向けてです。(冬の間は雪などの影響で中止しているところが多い)
会議後、タスクチームをつくり、毎週金曜日夜にガイドラインを作成していきます。
開催概要
- 日時:
- 2012年3月2日(金) 18:00-20:30(※21:00まで延長する可能性あり・途中退出自由)
- 場所:
- 地球環境パートナーシッププラザ
東京都渋谷区神宮前5-53-70 国連大学ビル1F
地図:http://www.geoc.jp/access - 参加費:
- 500円(資料代)
- 呼びかけ団体(※順不同、法人格省略):
-
- 福島に寄り添う有志ネットワーク(仮称)
- 東日本大震災支援ネットワーク(JCN)
- 国際協力NGOセンター(JANIC)
- CSOネットワーク
- 日本ボランティアコーディネーター協会(JVCA)
- 福島の野菜を食べる会
- 持続可能な社会をつくる元気ネット
- 環境パートナーシップ会議(EPC)
- 協力団体:
-
- 地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)
- 安心安全プロジェクト(南相馬市)
- いわき市 いわきの子供を守るネットワーク
- ※他、調整中
プログラム内容
(第1部) 「情報提供」主旨説明と除染の現状を知る
(第2部) 「意見交換」様々な意見を共有し合う
(第3部) 「ワークショップ・グループディスカッション」ガイドラインに盛り込むべき課題を出し合う
※実際のガイドラインづくりは、3/2会議以降にタスクチームを編成し、春に向け毎週金曜日夜に集まりつくっていく予定
スピーカー
- 佐瀬卓也(徳島大学アイソトープ総合センター)
- 大内ゆうだい(福島市 市議会議員)
- 吉田邦博(安心安全プロジェクト)
お申し込み
「除染ボランティアを考える」お申し込みフォームからお申し込みください。
※会場のスペースの関係から定員80名(先着)とさせていただきます。
お問い合わせ
地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)
Tel. 03-3406-5180
担当:平田・須藤・高橋
「第3回 東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)現地会議 in 宮城」を実施しました。
2月14日(火)、午後14時45分~18時、花ごころの湯 新富亭(宮城郡松島町松島字垣ノ内38-1)にて、「第3回 東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)現地会議 in 宮城」を実施しました。当日は180名様にご参加いただきました。ありがとうございました。
テーマ1「学ぶ」
木村氏(東松島まちづくり応援団)から在宅被災者の方々に対して一軒一軒地図にマーカーしながら訪問されつつ、一方で、仮設・みなし仮設の方々にもいずれ元の地域に戻られる(戻ってきてほしい)方へのケアは不可欠だという認識で活動されている状況。本間氏(南三陸町健康福祉課福祉アドバイザー)からは、230名もの地元の支援員を雇用し、支援ではなく寄り添うこと、二人称ではなく三人称、そして2年後には「用無し」になるくらい地域が復活することを目標に、日々地元主体で頑張っておられる様子。立岡氏(PSC)からは、復興の本丸ともいうべき「就労」の機会創出もにらんでの日々のきめ細かなサポート体制の報告がありました。
テーマ2「深める」
福田氏(東京災害ボランティアネットワーク)から、2000年三宅島噴火災害で村民が全島避難を余儀なくされた際の住民相互の電話帳づくりやFAX通信によるニュースレターの送信などが紹介されました。特にFAX通信は、バラバラに居住することになった約1300世帯を地域単位で250班程度に分け、その班長さんが回覧板のようにコピーして手渡ししながら、互いの健康状態や暮らしぶりを確認し合った事例。藤本氏(元石川県仮設住宅生活援助員)からは、2007年能登半島地震で、自身も自宅が全壊し仮設に入居されつつ、生活援助員として2年間ほぼ毎日一軒一軒まわって「顔の見える関係を通り越して心の通う関係」を築かれたり、ボランティア受け入れの窓口としても積極的に対応されるなど、まさに被災者本位・住民主体の実践を紹介されました。佐藤氏(栗原市社会福祉協議会)からは、2008年岩手・宮城内陸地震の被災者の「場づくり」、特に「お茶飲みながら」「神戸からのひまわりの種を袋につめながら」・・・など、~しながらというあまり堅苦しくない場を考えつつ、また被災された方もそうでない方も一緒にいられる環境整備にも配慮された事例などが紹介されました。
テーマ3は「つながる」として、上記登壇者を中心に4つの島に分かれて、さらに詳しい説明を受けたり、参加者間で意見交換し合いました。 大震災からまもなく1年。他地域や過去の事例に学び、各現場でしっかり考えて、今後とも息長くできる支援の在り方を真剣に語り合う場となりました。
【当日配布資料】(PDF形式:9.97MB)
【記録】※現在準備中です。
日時:2012年2月14日(火)14:45-18:00
会場:花ごころの湯 新富亭 コンベンションホール(1階)
(宮城県宮城郡松島町松島字垣ノ内38-1)
主催:東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)
共催:みやぎ連携復興センター
協力:NPO法人 日本ファシリテーション協会
配信提供:被災地をメディアでつなぐプロジェクト『笑顔311』