東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)

JCNについて

あれから1年、私たちは応援し続けます!

震災から2年目を迎えるにあたり発行されたメッセージです。

メッセージ

ちょうど1年前、2011年3月11日14時46分18秒、宮城県牡鹿半島沖の海底を震源地として東北・関東地方を襲った大災害は1,000年に一度と言われる経験したことのない大惨事となりました。M9.0を記録し、岩手県沖から茨城県沖まで南北およそ500キロメートル東西約200キロメートルに及ぶ震源地は広範囲に及んでおり、観測史上最大規模とも言われています。続いて、大津波が発生し、壊滅的な被害を受けました。亡くなられた方は1万5848人、行方不明者3,305人(2月10日現在)であり、家屋等の建築物の全壊、半壊あわせて37万戸にも及びました。更に深刻かつ、複雑な課題を私たちに突き付けましたのは、東京電力福島第一原子力発電所の大量の放射線物質の遺漏を伴う重大な原子力事故です。福島県民をはじめとする周辺の住民は、長期にわたる避難を今なお強いられています。2万3,600ヘクタールの農地を奪われ、2万2,000隻に及ぶ漁船を失いました。家族を失い、住む家を失い、仕事を失い、そしてコミュニティの中に長い年月をかけて培ってきた人と人との絆が断ち切られて孤立間を深めている人もいます。

かつて経験したことのない自然災害によるこうした現実に直面し、私たちボランティア団体、NPO・NGO、企業等の有志は「東日本大震災支援全国ネットワーク」を昨年3月30日に立ち上げ、現在700団体を超える参加により活動を重ねてきました。政府や自治体は生命、ライフラインの復旧・復興活動を中心とするならば、私たちは現地で暮らす人々のくらし・生活に寄り添い、哀しみや絶望、言葉にならない無念さを少しでも分けていただいて、人と人との関わりの中で小さな支え合いの輪を創り、支え合って学びあって、つながり合って参りたいと念じ、今日まで出来る限りの支援をさせていただきたいと活動を継続して参りました。

発災当初の活動から現時点の活動はその内容が異なって来ております。私たちはそれぞれの地域の特性をしっかりと学ばせていただきながら、小さな出会いの工夫を積み重ねたいと願って活動して参りました。

災害から1年を経過してもなかなか先に見通しが立たないもどかしさがあります。そうした中で、仕事が見つからない、住む場所が定まらない現実を抱えながら、みんなで「一人ぼっちをなくそうよ」と支え合い、ほんの少しでも「生きてきてよかった」と希望を持って生きる生活を思い描ける出会いをいろいろな知恵や工夫を重ねながら、微力ではありますが活動を継続させていただきたいと決意を新たにしております。阪神・淡路大震災以来培ってきた災害支援のボランティア活動を継続してきた仲間、新たに災害支援に加わったボランティア団体等が集い、それぞれの団体の特色を生かし、共に手をたずさえて、力の限り皆さんのもとに支援を届けさせていただきたいと願っております。

国民の皆様より、活動を支える物心両面からの支援により活動を支えていただいたことも大きな力になりました。また、海外各国の支援団体により、力強い物心両面の支援をいただき、現地を支え、私たちの活動を応援していただいたことを私たちは深く心に刻んでおります。どんなに大きな勇気と励ましとなったか言葉に言い尽くせぬ思いです。心から感謝いたします。

私たちはこうした支援を心に刻み、私たち市民が共に手をたずさえて「希望の持てる地域社会」を創って参りたいと念じております。一人でも多くの方の笑顔に出会えるように頑張ってまいります。

私たちの活動を受け入れて下さった被災地の皆様に心からお礼を申し上げますと共に、これからもどうかよろしくお願い申し上げます。

2012年3月11日
東日本大震災支援全国ネットワーク

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