秋田避難者サポーター要請講座の開催
27年度第1回の秋田避難者サポーター養成講座が7月17日秋田市で開催されました。秋田県被災者受入支援室が主催し、避難者の方々の支援のため、26年度から4回コースで開催され、傾聴スキルや相談スキルの習得、支援としての心構え等について、70名が登録をし、講座を行いました。今年度は、更に避難者の方々の理解を深めると共に、今後、地域での支援の必要性をテーマとし、来年の春まで4回講座を開催する予定。
秋田県内には現在、889名、361世帯(27年7月1日現在)の方々が避難していらっしゃいます。その約7割が福島県からの避難です。震災から4年が経過し皆さんの課題も様々で、一概に同じ支援をというわけにはいかない状況がはっきり見えてきました。地震発生の茫然自失の状態から、様々な複雑な思いを経験しながら、今はどう気持と折り合いを付け、再建に向けて進むのか、決断の時期に入ったのかなと感じています。
そんな状況のなか、私たち支援者は秋田にいる避難者の方々をどう理解し、向き合うべきか。今年度の講座には県内各地域の民生児童委員の方々にもお声かけし、地域での支援を強化しようと考えられた講座です。講座には県内の保健師や民生児童委員、市民団体職員が参加、大学教授らを講師に招き、来年3月まで4回開催されます。
今年度、1回目は秋田大学大学院医学系研究科の佐々木久長准教授と県被災者受入支援室の職員2名で「震災の風化とこれからの支援」と題して対談。県が取り組んできた、様々な事業を通して支援を続けてきた、職員のお二人は仕事の域を超え、避難者のお一人、お一人の状況を全部把握し、寄り添って来たことが伝わりました。帰還に関して、お二人ならどうしますか・・。という質問に、父親、母親としての立場で子どもを思うと簡単な答えは出せないと言葉を詰まらせました。
その後の、グループワークでは、今回初めて参加した民生児童委員の方から、もっと早く声を掛けてくれれば、自分の地域にいる避難者の方々とコミュニケーションをとって地域での支援ができたと思う。でも、これからでも遅くないので講座を受けて理解を深め、支援や相談に乗っていければと話していました。
お子さんを通して地域活動を始めた方や、なかなか外に出られずにいる高齢者の方々、状況は様々ですが、私たちは行政や地域、企業等と状況を共有し、変化しながらも継続して支援していく立場を貫いて行きたいと思います。
【右の2名が県被災者受入支援室】
【民生児童委員の方からの意見発表】