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東北・四国 心行き交う盆踊り交流会を開催!!

夏の厳しい暑さも過ぎ、全国各地、運動会と秋祭りのシーズンですね。四国・愛媛でも去る9月10日、松山市石手寺で「東北・四国 心行き交う盆踊り交流会」を行いました!

当日、会場には協力者・関係者含め約300名の方に参加いただき、出店も13店と大規模な盆踊り大会となりました。この交流会は福島県で盆踊りの活動をされている“ひばりの連”や宮城県で暮らされている方を愛媛県へお招きし、“相馬盆踊り”や“気仙沼音頭”を参加者で踊り、盆踊りを通じた心の交流をしようというものです。19世帯44名の四国内避難者の方が参加し、盆踊り後の交流会では、ひばりの連の方も交えて避難先での生活、現在の福島での生活について思いを語りました。

1つ目は、「被災者同士の交流」です。現在、東北で暮らしている人たちと四国内へ避難している人たちとの交流です。四国へ避難している人たちが福島・宮城の現状について知る機会を持つこと、また東北と四国の接点を持ち続け繋がりを太くしていくことで、これからの生活を選択するにあたっての助けとなるような交流とすることです。

2つ目は、「避難者同士の交流」です。全国の地域別避難者数で見ると、四国への避難者数は最も少なく、日常生活において他の避難者とつながれる機会や避難先での社会参加の場も少なく孤立しがちなのが現状です。今回のような交流会を通じ、今後の避難者の相互扶助体制構築に寄与できればと考えていました。また、震災から5年が経ち、故郷を知らない子供たちに東北の文化を知ってもらうものになればという思いで盆踊りの交流会を企画しました。

3つ目は、「東北と四国の交流」です。はるばる東北から四国・愛媛へお越しいただくので、四国の芸能・文化にも触れていただこうということで、松山市で活動しているよさこい連にも演武を披露してもらいました。華麗な演武に、東北の方々だけでなく愛媛県の人々も魅了されていました。

えひめ311でこのような大きなイベントを開催するのは初めてのことで、何を準備すればいいのか、どのくらい人が集まるのか等々、準備期間から暗中模索で当日を迎えました。しかし、参加者の中には、避難してきてからずっと元気のなかった方も笑顔で「なつかしいな〜」と盆踊りを踊られたりと、大変うれしい場面もありました。

ひばりの連の連長さんからの「地元の復興が始まったが、子供や若い人たちが帰ってこなくて、本当に寂しい」、「地元・福島で頑張っているところを見せたいと決意して来た。辛いこともあり、今は心配だろうが、昔を思い出して笑ってほしい。生きていて良かったという瞬間を見つけてほしい。」という言葉に、福島での生活の現状や、そこで生きることへの葛藤と強い思いを感じました。

今回、何とか無事に盆踊り交流会を終えられたこと、被災者・避難者の方々の思いを少しでも繋げられたことを、また次の活動への原動力にしていきたいと思います。