交流会開催 〜畑で遊ぼう! in 古川防災福祉農園〜
平成27年12月6日愛媛県内で交流会を開催しました。テーマは、『畑で遊ぼう! in古川防災福祉農園』福祉農園の利用者の方や地域住民の方、学生ボランティアの方たちと一緒に畑での作業を行ったり、持ち寄りで福島風芋煮を作ったりし、人同士の交流やふれあいの場作りを行いました。参加者は、延べ30人。(避難者が11人、福祉農園利用者2人、地域住民4人、学生ボランティア13人)
まずは、参加者全員で、芋煮のために何を持ち寄ってくれたかチェック!特に「何を持ってきてください。」と指示もしていないのに、出てくるのは、豚肉ばっかり・・・主催者の私たちは驚きと嬉しさで笑いが込み上げてきました。後で、不足のものは買出しに行かなければならなかったので、事前に、「肉が一番高いよね。みんな肉持ってきてくれるといいねー」と話していたので、心が伝わったようで、買出しに行くことなく、後は、畑の野菜で芋煮を作ることが出来ました。
次は、畑でじゃがいも掘り。鈴なりに土から出てくるじゃがいもに感動しながら、一生懸命作業を行いました。このじゃがいもは、希望者は持ち帰り、他は、高齢者施設の給食で使っていただきます。
時間も過ぎ、そろそろ、お腹がすいてきた頃。ここからは、芋煮炊き出し班と焼いも班の2班に分かれ作業を行いました。芋煮炊き出し班は、まずは、燃料となる木を探すことから始まりです。事前に準備することも可能ですが、この畑は、防災福祉農園。防災の学びも出来ればということで、わざと過酷な状況下の中で炊き出しを行いました。燃料も水も限られている中で、どれだけ効率よくするか、頭を悩ませながら作業を続けることで、日常のありがたさや災害の時の備えになればと思い行いました。結局、芋煮が出来たのは、2時間後。。。やっと出来たときは、参加者同士、何とも言えない一体感ができており、一つのことをやり遂げた達成感ですっかり仲間になっていました。ヘトヘトの中、食べた芋煮は最高、とてもおいしかったです。
一方、焼いも班は、サツマイモを掘るところから始まりです。大小さまざまサツマイモを洗い、濡れた新聞を巻き、その上にアルミホイルを巻き、焚き火に入れる。20分〜30分でホクホク焼き芋の完成です。火をおこし、持続させるのは大変だったけど、こんなに手軽に焼き芋ができることを知ることができてよかったという感想もいただきました。
私たち、えひめ311の設立のきっかけとなったのは、松山市内のお寺で開かれた交流会でした。その後は、えひめ311主催で2012、2013年には、月に1度の交流会や対象者を色々と設けた交流会、2014年には、対象者を四国全域に向け、四国内での交流会(お遍路カフェ)を新しく行ったりしました。そして、今年2015年は、今居る地域に根ざした交流会を目指し開催してきました。避難者だけという枠をはずし、避難者と地域住民とが一緒に何かをすることで、お互いがよい関係となるのではないかと思っています。
避難者にとっては、まずは、地域やそこに住む人を知ることが出来ます。また、被災し、避難したという事実は変えられないが、そのことばかり考えて生活もできないという被災者特有の悩みを抱える中、避難前の楽しみや生きがい、大切にしていたことなどを思い出し、日常を取り戻すきっかけとならないかと考えています。
地域住民にとっては、避難者への理解というところを意識していただき、避難者も一人の地域住民だということ、何か困った時はお互いが支え合う関係になり得ることを気付いていただければと思っています。
避難者と地域住民が作り出す、交流会やイベントを今後も計画していくことが大切だと思いながらも、やはり、交流会では解決できないことはたくさんあります。よって、私たちの避難者支援のスタンスは2つ。
- 避難者から移住者、「もう避難者ではありません。」と言われる方用の支援。この方たちには、地域で生活していけるよう少し遠くで見届ける。
- この先の生活のこと、生きていく場所を悩んでいる方と一緒に悩んでいく伴走支援、この方たちには、一緒に悩み、とことん付き合います。避難者の少ない四国だからできることかもしれませんが、相談してくる方々は、私たちを信用して、勇気を持って相談してくれた方ばかりです。最後の1人まで見捨てたりはしません。
今後もこの2つのスタンスで継続的な支援を行おうと思っております。