避難されている方々へ

東日本大震災に伴い全国に避難されている方々のための地域情報サイト

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関西避難者支援のネットワークづくり

「まるっと西日本」は、東日本大震災によって関西圏に避難されてきた皆さんに、支援に関する「情報発信」を活動の中心とする避難者当事者の会です。現在まで関西圏の800を超える皆さんに携帯メールニュースを毎週発信し、そして関西2府4県の自治体のご協力のもと約2,000世帯の避難された皆さんに紙版の月刊ニュースを発行しています。

2014年度から地域の市民活動・ボランティア経験者なども事務局に携わるようになり、幅の広い活動への進展につながりました。大阪中央区大阪ボランティア協会に拠点を置き、関西の避難者に「支援情報を送り届ける」という活動を行ってきた経緯から、大阪の各団体との関係づくりに、この3年間、特に注力してきました。毎月支援活動を収集・確認の作業は、簡単そうに見えて結構骨の折れる作業です。

情報を避難者に送るため、情報の出元をきっちり確認する必要もあります。多くの避難された方々にメールニュースとして発信している性格上、信用が第一です。毎週、毎月、3年間地道に支援団体の皆さまから支援情報を収集し、関西に避難された皆さまに送り届けることで、まるっと西日本と支援団体との関係が強化され、避難者との信頼関係が少しずつ築かれてきたと感じています。
「まるっと西日本に紹介されていたから参加しました!」そのような避難者からの声を聞くたびに嬉しさと同時に責任の大きさも感じます。

私たちは、大阪の避難者支援ネットワーク「ホッとネット大阪」の世話人として、毎月の世話人会の出席と2ヶ月に一度の定例会の開催にも深く関わっています。今年度から「ホッとネット大阪」の体制も刷新され、世話人会の議論もアイデアも活発になり、これまで以上に充実した体制になってきました。引き続き交流会や支援活動が開催されていたり、新しく避難者の会が生まれたりと素晴らしいニュースもいっぱいです。

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2014年に入り、まるっと西日本の役割は拡大してきました。関西一円の支援団体との良好な関係、支援情報の発信を行ってきた経緯から、大阪・京都・兵庫のそれぞれの支援ネットワークの交流を促進させるといった役割です。これは大阪のネットワークが他府県のネットワークの取り組みを学ぼうという形で機会が生まれましたが、それらがうまく取り組めるようコーディネーションを担っています。情報発信の活動を通じて大阪だけでなく関西2府4県の支援活動、行政とつながり、より避難者支援の取り組みを充実させていきたいと思います。さらに、JCNのような全国ネットワークの仲間にも入れていただき、多くの皆さんと関係を深めることができました。このような交流の機会をいただくことにより、全国の支援団体、当事者の会と思いを一つにして「協働」した取り組みができていると感じます。

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今後取り組みたいことは、より多くの関西の皆さんに東日本大震災のこと、関西にも多くの方が避難されてきていることを、もっともっと知っていただきたいということです。関西の皆さんは震災についても気にしてくださっていることは確かです。ただ、どのようにアクションを起こせばいいか?ということについてはまだまだ呼びかけが必要だと思います。支援活動がこれから先細りとなっていくと予測されるなかで、その役割は重要になってくると感じます。関西の皆さんに、まだ東日本大震災は続いているということ、そして関西の人たちみんなでこの問題に取り組みませんか?と呼びかけることも頑張っていきたいと考えています。

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