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タウンミーティングの活動から

こんにちは。地域調整員・甲信地域を担当するとみおか子ども未来ネットワークの金子です。今回は、とみおか子ども未来ネットワークの活動の一つである「タウンミーティング」を通して見た、甲信地域の様子と連携についてのお話です。

とみおか子ども未来ネットワークは、子育て世代の父母が中心となってつくった、福島県の富岡町民による団体です。東日本大震災、東京電力福島第一原発事故の影響により全国47都道府県に避難している富岡町民をつなぎ、町民同士が互いを支え合えうる環境や、次世代につなぐ「新たな富岡町のかたち」を考えていくため、世代や地域を超えてさまざまな活動を行っています。その活動の一つが「タウンミーティング」です。

タウンミーティングは、全国に離ればなれになった富岡町民同士で「避難の事」「いまの事」そして「これからの事」などを語ることのできる対話の場として全国各地で開催しています。平成27年11月14日には、地域調整員の活動を通したつながりもあり、「東日本大震災・山梨県内避難者と支援者を結ぶ会(以下、結ぶ会)」の協力で、山梨県甲府市で「タウンミーティングin甲府」を開催しました。

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甲信地域に避難している富岡町民の数は多くありませんが、当日は山梨県内で避難生活をおくる富岡町民2世帯4名の方が参加されました。避難当初の様子から、町の復興状況や今後の生活がどうなっていくかなど、同じ町民同士だからこそ話すことのできる内容まで話はつづき、参加者からは、「今日参加して、話が出来て、少し胸のつかえがとれた感じだ」という感想もいただきました。

また今回、参加を楽しみにしていた方が急病のため参加できなかったことがわかり、翌日に直接会いに行くことにしました。そこでも、避難当初のご苦労や現在の状況、避難元が同じ町民同士の交流を求めていたことを聞き、気兼ねなく気持ちを吐き出せる環境づくりの必要性を感じました。

甲信地域に限らず、広域避難をめぐる問題では、多様化する個々の状況に対応できるだけの支援や情報が行き届いていないことも多く、また避難元の状況による立場の違いにより、交流会等に参加しにくい状況もあるようです。そのため、なかなか自分の気持ちを吐き出せないままに、避難後ずっとやりきれない気持ちや、胸に何かがつかえたような状態のままでいる方も少なくないのではないでしょうか。そういった状況を少しでも緩和していくことで、一人ひとりの置かれた状況を把握し、様々な角度からの活動や支援を考えていくことがより一層必要になってくると思います。

今回は、はじめてこのような交流会に参加された方もおり、タウンミーティングを通して、避難先地域の団体である「結ぶ会」を紹介することができました。全国各地で、避難元と避難先地域の双方のつながりをつくること、様々な情報を共有し、避難されている方たちがそれぞれの想いで考え、選択をできる環境をつくることも役割だと感じます。そういった場のひとつとしても、タウンミーティングをつづけていきたいと思います。

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とみおか子ども未来ネットワークのFacebookページでは、タウンミーティングの言葉を掲載しています。是非ご覧ください。
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