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こんにちは。とみおか子ども未来ネットワークの金子です。今回は、神奈川県内やその近隣に避難されている方々の支援を行う「かながわ避難者と共にあゆむ会」の取り組みについて、2014年9月15日(月・祝)に開催された「第5回ふるさとコミュニティ in かながわ」の話題を中心にご紹介いたします。

「ふるさとコミュニティ in かながわ」は、東日本大震災、東京電力福島第一原発事故の影響により神奈川県やその近隣に避難された方同士が知り合うきっかけづくりと、避難生活の中ひと時でもほっとしていただける場づくりのために、おおよそ年2回のペースで開催されている交流会です。2012年7月開催の第1回から数えて、5回目を迎えた今回は、過去最多の110名の方々を迎え開催、東京や千葉、埼玉から参加した方もいらっしゃいました。

ふるさとコミュニティでは毎回、メインステージに避難元地域に伝わる伝統芸能などに関わる方たちをお呼びして披露してもらう機会をつくっています。今回は、福島県双葉町の標葉せんだん太鼓保存会の皆さんにご参加いただき、創作太鼓を披露していただきました。自らも避難生活を送りながら、同じように避難している方々の力になりたいという気持ちのこもった太鼓の響きと、涙し、時に立ち上がって手拍子をする方たちとがつくる空間に、強い一体感を感じて、私もグッときてしまいました。

避難されている方たちが、日々の思いを込めて制作された作品を展示した「ふるさと作品展」では、県内を中心に避難当事者のグループとして物づくりの活動をする「どんぐりの会」と、いわき市で活動している「和布細工工房ほのぼの」の方たちによる作品が数多く飾られました。グループの方たちの中には、展示の準備や飾りつけから参加した方もおり、開催中は、展示された自分の作品の前で、訪れた方たちに嬉しそうに作品の説明する姿が、とても印象的でした。

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その他にも、歌やお笑い、協力団体によるハンドマッサージやネイルアートなどのリラックスできるコーナー、名刺作成や将棋教室など盛り沢山の催しがありました。談話スペースには、多くの方たちが集まり、久々の再会を喜ぶ人やおしゃべりを楽しむ人、被災元自治体の職員とお話や相談をする人など、各所で盛んに交流が行われました。

また、この交流会の運営には「かながわ避難者と共にあゆむ会」のメンバーだけでなく、東日本大震災の支援に関わってきた他団体のメンバーもスタッフとして加わり開催されました。そのボランティア数は50名を超え、一部ではありますが、避難された方たちも準備や会場の手伝いに参加されるなど、回を追うごとに様々な方々の協力がいただけるようになってきています。震災の風化が言われる中、避難が長期化している今だからこそ、多くの人たちが共に協力し合い、お互いを理解し合いながら、より現状に即した支援や情報共有のあり方を進めてゆくことがますます必要になってくると、この交流会を通して改めて感じました。