北海道という避難先で震災自助団体の役割とは?支援とは?団体が出来る事とは?公式キャラクター「ミッチィ」が出来上がり、この1年で体験できたもの。
支援とはなんだろう?当事者同士でできることはなんだろう?
いままでは、これをしなきゃ。あれをしなきゃ。と日々追われていた時期があり、5年目にもなると、今避難者に必要なものはなんだろう?主張が変わってくるのはなんでだろう?と、最近は、何を求めているのか?情報の受け手になってしまうことで、さまざまな疑問や課題が、次々と出てくるのかもしれません。
支援という言葉の中に、「貴方の為に」や「してあげているのに」で生まれる“溝”。これは、ある時期を境にきちんと、実行する側、受け取る側。それぞれ気持ちを共有していくことが大切ではないかと感じます。実行する側、受け取る側。それぞれの自己満足の延長は、やはりなにかしらの“溝”を深める行為にしかならないのかと思います。
「みちのく会」では、まず自分たちでの楽しみを見つけ出し、支援して頂いた方への感謝の気持ちと行動を示すことが恩返しだと考え、それをどのように表現すればよいかと、役員会を重ね、昨年“ミッチィ”という自助団体から公式キャラクターを誕生させました。キャラクターを真剣につくったことで、その熱意から、イベントの話や商品化、防災イベントという外部から、有難いお話しを頂くこともできました。ただ、これでは団体内(会員同士)での楽しみには発展しませんので、スタッフ内でこのキャラクターと遊ぶ事が発信の原点と考えました。会報やお知らせのチラシでキャラクターにしゃべらせたり、グッズのアイデアを考えたり、と近しい間から、喜びを共有することで、会員とも共有する方向で動いています。
徐々に、キャラクターの認知が広まり、会員の中でも「見たことあるよ」と聞くこともでてきました。あとはどれだけ継続する必要があるかですが、あまり無理せず、自分たちのできる範囲で恩返しの発信を続けていくことが今、団体から発信できる大事な事かと考えています。それがお互いに喜びにつながれば、なお幸いと考えています。それが、会員に対しての支援であり、今まで支援して頂いた方への恩返しが、我々自助団体が出来る事であり、今できる役割としてとらえています。
また、この活動を通じてなにかしらの社会の役に立てば避難を受け入れて頂いた意味もあるのかと思います。会員の中でも解釈は違ってくるかもしれませんが、みちのく会というのは、北海道に快く受け入れて頂いた、希少な団体だと感じています。
2015年の秋。“ミッチィ”は1周年を迎えました。今後はどのように地元住民とつながっていくのか“ミッチィ”と相談しながら考えていきたいと思います。
支援活動を通じての避難者さんの声や避難者さんの状況など
- 「キャラクター」を通じて団体の理解を近しい方から得ることができた
- ミッチィのグッズをみて避難者同士の話題づくりのひとつとなった
- グッズを購入するという売買の行為が団体内で起きた
- 自分たちで考えたものを使って欲しいという外に向けての欲求が増えた
- ミッチィでお礼をしていくという考えが打ち出せるようになった