北海道で心のふるさとの場づくりを目指して。
震災後様々な人のご縁から「みちのく会」が2011年4月に発足し、今日まで会を継続することができました。
みちのく会は、行政や民間支援と常に協力体制を取っていただいた道内でも希少な団体でもあります。5年目を迎えた今でもその関係は継続されています。会があることで、常にあたらしい情報を関係者同士で共有しあうことができました。そういった横のつながりから、協力を経てみなそれぞれが社会復帰していく過程の中、通常の生活へ戻る意識づくりのためにも会は必要なフィルターなのだと感じます。
また、震災当事者団体の立場としても、常に相手にすがるのではなく、出来る事は自分の力でやっていくという姿勢を持ち続けることは会を継続していく柱としても最も大事な要素だと感じています。
「みちのく会は、何もしてあげられない会」として会員に伝え続けることで、結果、徐々に会員から自発的な意見が上がるようになってきました。みちのく会から会員が自ら立ち上がり、自立していく事は、震災後の会の経過にとって良いことだと感じています。とにかく事務所があることで、定期的に立ち寄られる方、ふらっと前を通ったので立ち寄られる方、新しく避難されてきた方、さまざまな立ち寄り方がありますが、皆さん共通することは、避難先での“心のふるさと”を求めていたことを感じます。
5年目といえどもまだまだ、みちのく会の情報を知り、入会を希望する方もいます。北海道に避難してきている人が心のよりどころにできる“ふるさとづくり”の会として「みちのく会」というものが、北海道にありつづけている事が、北海道内の避難者にとって目に見えないカタチでの震災支援の存在なのだと感じます。
会の存在が無くなる為に活動するみちのく会ですが、避難者の声が受け止められる場として“北海道の心のふるさと”としてまだまだ必要なようです。
支援活動を通じての避難者さんの声や避難者さんの状況など
- イベントでみちのく会を知り、やっと事務所に来れてうれしい。
- 落ち着いてきたので、みちのく会で何か手伝いたいという意欲がでてきた。
- 周りに人がいなく寂しいから事務所に電話をかける方もいる
- 母子で避難されたお子さんが就学し始めたので、会合には出にくくなった。
- 住宅支援の打ち切りになぜ会は反対しないのか?という問いがある。
- 最近、関東からみちのく会を訪ねてくる自主避難者の傾向が多い。