東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)

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第10回現地会議in宮城を気仙沼で開催しました。

皆さん、こんにちは。
JCN宮城担当/地域駐在員統括(引継ぎ中)の池座です。

この度、10月29日(水)に宮城県気仙沼市の市役所ビルにて第10回現地会議in宮城「恒久住宅移行期のコミュニティ形成支援を考える」を開催しました。

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東北の被災地域では、震災から3年8か月が経過し、人々の暮らしは仮設住宅(みなし仮設等も含む)を中心としたものから災害公営住宅や防災集団移転先などへの恒久的な住居に徐々に移ろうとしています。住民の暮らしの変遷にあわせて住民を支援する行政・社協・NPO・NGO・企業・ボランティアなどの支援ニーズ・体制にも変化があらわれてきています。

  • 避難住民が仮設住宅から各地域に分散していき、
    誰がどこに行ったのかが、行政以外分からなくなってしまう!
  • これからは仮設住宅だけでなく、災害公営住宅も、
    地域で自力再建した住民も、みまもっていく必要がある!
  • マンション構造の都市型居住空間に移転していくことで、
    住民の暮らしの様子は、まったく見えなくなってしまう!
  • 見守りや福祉的な支援以外にも、
    高齢化や人口流出が進む中、地域を元気にしなくてはいけない!

など、支援のあり方も広範囲に、分散的に、専門的に、多様になってきており様々な得意分野を持つ支援関係者・機関がつながり合い、協力し合う必要がこれまで以上に出てきています。

そこで、今回の現地会議では、宮城県北の多様なセクター(社協・NPO/NGO・行政等)の支援者同士が集まり、地域にいる人や地域外から応援する人など限られた支援資源の中で、どう対話し、どう問題を共有し、どう信頼関係を築き、支援の力を最大に引き出せるかといったことを模索しました。

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第1部では、仮設住宅、災害公営住宅、地域全体の復興に約20年従事してきた阪神・淡路の社会福祉協議会とNPOの関係者をお招きし"成功事例ではなく" とくに「失敗談や教訓」を中心にお話頂きました。

第2部では、阪神の教訓を参考にしながら、自分達が東北の現場で培った経験をもとに南三陸町、石巻市、東松島市の社協さん、NPOの皆さんにもご参加いただき約2時間のグループワークを実施し「これまでやってきた良い取り組み・よいきざし」「抱えている課題」「これから必要なこと」を話し合いました。

第3部では、東北を代表し、気仙沼の社会福祉協議会・NPO・NGOや行政が実際にどういった経緯でこれまでどう関係性を築き上げてきたか、そしてこれからのフェーズにどう対応していけるかをお話頂き、阪神・淡路からのご登壇者である元川西市社会福祉協議会/宮城県サポートセンター支援事務所アドバイザーの浜上さんとNPOよろず相談室の牧さんにアドバイスをもらいました。当日は、議論を深めるためにクローズド型の会議とし、計70名33団体の関係者が集まり活発な議論が繰り広げられました。

詳しくは、映像およびテキスト記録(グループワークの各テーブルごとのメモ含む)をご参照ください。

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(写真:素敵な締めのご挨拶を頂いたボランティアステーションin気仙沼の代表、菊田 忠衞 氏)

最後に、今回の会議の企画・準備に6回以上の準備会を一緒に進めてくれました気仙沼市社会福祉協議会様、気仙沼NPO/NGO連絡会様、社協さんとの調整や会議企画に幾度となく現場に足を運んで頂きました災害ボランティア活動支援プロジェクト会議(支援P)様、宮城県社会福祉協議会様、様々な事前のアドバイスと当日のファシリテーソン等でご協力頂きました宮城県サポートセンター支援事務所様、みやぎ連携復興センター様、当日のグループワークの設計と実施でご協力頂きました日本ファシリテーション協会様、Ustream映像の発信でいつもご協力頂いているメディアージ様、会場のご提供と会の企画・当日のグループワーク参加でご協力頂きました気仙沼市様、いつも民間の動きを理解し制度につなげて頂くなどご尽力頂いている宮城県様、復興庁宮城復興局様に心より感謝申し上げます。

住民にとっての本格的な復興は心身ともにこれからだと言われています。これまで東北に関わってこられた団体・企業・個人の方々には頑張っている地元団体を今後とも是非支えて頂きたいと願います。具体的に何ができるか?などについてはお気軽に我々にご相談くださいませ。

文責/池座

2014年11月26日 14:57